コーヒーの鮮度って気にしてますか?
実は、コーヒーを美味しく飲むためには鮮度ってすごく重要なんです。
それに、コーヒーは保存がきくと思いがちですが、保存の仕方が悪いとあっという間に風味が落ちてしまうんですよ。
この記事では、コーヒーの鮮度とその鮮度を保つための保存方法について解説します。
コーヒーの鮮度
まずは、コーヒー豆の鮮度について解説しましょう。
コーヒー豆は、焙煎するとその時点から酸化との闘いが始まります。
焙煎によって、コーヒー豆に含まれている炭素が空気中の酸素に触れることで酸化し、炭酸ガスが発生するのと同時に香りも奪われていきます。
つまり『鮮度を保つ=酸化をいかに防ぐか、緩やかにするか』であって、そのためにどうするかを考えればいいんです。
新鮮なコーヒーの味を楽しむためには
現実としてできるかどうかは別として、より新鮮なコーヒーを味わうのに一番いいのは次の3つを実行することです。
- 焙煎したてのコーヒー豆を少量ずつ購入する
- 豆の状態のまま保存する
- 飲む直前に豆を挽く
まず、コーヒー豆を買う時は、焙煎した日付をチェックしましょう。
可能であれば、一度に購入する量は1~2週間ほどで飲み切れるくらいにしておきましょう。
コーヒー豆を挽いて粉の状態にしてしまうと表面積が増えてより一層劣化が加速してしまうので、買ってきたコーヒー豆は豆のまま保存して、飲む直前にコーヒーミルで一回分ずつ挽くのが理想的です。
こうすることで、最大限にコーヒーの鮮度を保つことができますよ♪
コーヒーミルがなくて粉でしか購入できない場合には、土居珈琲のように注文を受けてから焙煎して挽いてくれるお店もあるので、そちらを利用してもいいですね。
土居珈琲については、こちらに詳しい記事があります。
-
土居珈琲が美味しいという口コミや評判が本当か確かめてみた
続きを見る
コーヒーの鮮度を見極めるには
コーヒーにとって重要な鮮度は、どうやって見極めたらいいでしょう。
代表的なものとしては、炭酸ガス(二酸化炭素)と油脂の2つがあります。
炭酸ガス(二酸化炭素)
鮮度の目安の一つは、コーヒー豆を焙煎することで発生する炭酸ガス、いわゆる二酸化炭素です。
焙煎したばかりのコーヒー豆を袋に入れると袋がパンパンに膨みますが、その膨らませているものの正体が炭酸ガスです。
新鮮なものほどたくさんの炭酸ガスを含んでいるので、コーヒーを抽出するのに粉にお湯をかけるとモクモクと膨らみます。
あまり膨らまずのっぺりしたままだと、焙煎してから時間が経ってるのかも、ということになります。
『よく膨らむ=鮮度がいい』とはいえますが、膨らみが悪くなる要因は他にもあるので『膨らみが悪い=鮮度が悪い』とは言い切れません。
注ぐお湯の温度が低すぎたり、粉が乾きすぎたり冷たすぎたり、コーヒーの淹れ方や焙煎の仕方なども膨らみ方には影響します。
また、焙煎したてで鮮度がよくても、元々のコーヒー豆自体の質が悪ければ、味の保証はできません。
油脂
コーヒー豆の油脂も一つの目安になります。
コーヒー豆の表面に油脂が浮いていたら、鮮度が落ちてきています。
ただし、新鮮なコーヒー豆でも焙煎度が深いと油脂が浮くことがあるので、ご注意を。
コーヒーは焙煎したてが一番美味しいのか
ここまでの説明をみていると、焙煎した直後のコーヒー豆をすぐにコーヒーミルで挽いて飲むのがベストなんだと思いますよね?
ところが、実はそうとも言えないんです。
焙煎した直後のコーヒー豆は大量の炭酸ガスが含まれているので、抽出すると逆にたくさん泡が立ちすぎて味が不安定になるんです。
炭酸ガスの発生と一緒にコーヒーの香りがたくさん奪われすぎてしまって、味も薄く感じます。
一番飲み頃な時期は、焙煎してから少し間隔をおいた3~5日後くらいです。
コーヒーの包装で鮮度を保つには
食品の鮮度を保つ包装というと、真空にする方法がまず頭に浮かびますよね。
真空にしていると謳っている商品もなくはないですが、コーヒーは焙煎した豆でも粉でも真空包装には向きません、というか厳密にはできません。
コーヒー豆は焙煎すると炭酸ガスを発するので、一時的に真空状態を作れたとしてもすぐに崩されます。
かといって、コーヒーに含まれている炭酸ガスの量が鮮度の目安でもあるのに、炭酸ガスを出し切ってしまってから真空包装するのでは元も子もありませんよね。
そこでコーヒーの包装によく使われるのが、ガス抜きバルブの付いた包装です。
この包装であれば、コーヒーが放つ炭酸ガスは外に排出されますが、外気は袋の中に入ってきません。
炭酸ガスで袋がはちきれることなく、なおかつ酸素の侵入を防いで鮮度を保ちます。
コーヒーの保存方法
コーヒーにとって重要な鮮度を保つために、保存の仕方で気をつけることは次の5つ。
- 酸素に触れないようにする
- 光を遮断する
- 温度の高いところは避ける
- 湿度の高いところは避ける
- 臭いが強いところは避ける
この5つのポイントを念頭に入れながら、コーヒーの状態ごとに保存方法を見ていきましょう。
焙煎したコーヒー豆の保存方法
焙煎したコーヒー豆は時間がたてばたつほど風味が落ちていきますが、保存方法がきちんとしていればある程度鮮度を保つことができます。
保存する容器や保存する場所が肝心なので、それぞれのポイントを抑えておきましょう。
保存する容器
コーヒー豆が入っていたのがジッパー付きの袋であれば、極力空気を抜いて、それをそのまま利用するのが手軽です。
ただ一番いいのは、遮光性があってパッキンの付いたキャニスターなどの密閉容器に移しかえて保存することです。
光や酸素を遮断するだけでなく、臭いがついてしまうのも防ぐことができます。
容器に対して豆の量が少なくて隙間ができるようなら、ラップやビニール袋などを丸めて隙間を埋めたり脱酸素剤を入れたりして、空気を取り除く工夫をしましょう。
脱酸素剤の中には炭酸ガスを吸収してしまうものもあるので要注意。
炭酸ガスがどんどん吸収されてしまうと、お湯を注いで抽出した時の粉のふくらみが悪くなったり、香りが失われてしまいます。
保存する場所
焙煎してから2週間ほどであれば、高温多湿にならず直射日光の当たらない冷暗所で保存しましょう。
焙煎したコーヒー豆は臭いを吸収しやすいので、臭いの強い場所には置かないようにしましょう。
冷凍保存
焙煎してから2週間以上の長期間保存する場合には、冷凍庫で保存します。
冷凍庫で保存する時には、一回分ずつビニール袋に小分けにしてジッパー付きの保存袋に入れておけば、2~3カ月はもちます。
コーヒー豆を冷凍庫から出し入れすると温度変化で結露してしまうので、使う分だけ小分けした袋を取り出したら急いで冷凍庫に戻すようにします。
一旦解凍したコーヒー豆は、もう一度冷凍しないようにしましょう。
焙煎したコーヒー豆は水分がほとんどないので冷凍庫に入れても凍ることはありませんが、冷えてはいるので常温に戻してから使いましょう。
冷えた状態でコーヒー豆を挽いたり抽出したりすると、風味が落ちてしまいます。
ちなみに、焙煎してから2週間たっても飲み切れずに残ったコーヒー豆を冷凍するのでは、時すでに遅しです。
コーヒー豆を買ってきた段階で2週間では飲み切れないと思ったら、すぐにその分を冷凍するようにしましょう。
粉の保存方法
先ほども触れましたが、コーヒーは豆と粉の状態では鮮度の落ちるスピードが全然違います。
コーヒー豆を挽いて粉にすると表面積が増える=酸素と触れる面積が増えるため、どんどん酸化してしまうんです。
そのため、粉にしたら1分でも1時間でも1日でも、できるだけ早く使い切るのがベスト。
少しでも酸化を阻止するためにも、使う分ずつ小分けに袋に入れて密閉した状態で冷凍庫に保管しましょう。
生豆の保存方法
焙煎する前の生豆は、保存状態に気をつければ2~3年は保存がききます。
「生」というだけあって生豆は呼吸をしているので、保存の際には通気性が重要なポイントになります。
通気性のよい紙袋や麻袋など購入した時に入っていた袋に、生豆を入れておきましょう。
そして、高温多湿や直射日光を避けて風通しがよい冷暗所で保存します。
この条件を満たす場所があれば、夏場でもできるだけ常温で保存したほうがいいです。
冷蔵庫で保存すると、結露してしまったり食品の臭いがついてしまうことがあるので気をつけましょう。
冷蔵庫で保存する場合には、臭いがつかないようにパッキン付きの密閉容器に入れてくださいね。
まとめ
この記事では、コーヒー豆の鮮度と保存の仕方について見てきました。
せっかく美味しいコーヒー豆を買ってきても、きちんとした方法で保存しないと台無しです。
普段から鮮度を意識して、コーヒー豆を取り扱うように心がけましょう!